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高森明勅
2010.5.3 16:05

近時拙稿抜粋2

またぞろ、厚顔にも近来の駄文を披露する。

「現実に民主主義が機能するには、それを支える社会的な基盤が不可欠だ。前提として、国民全体のゆるやかな社会的『統合』がなければならない。
そうでないと、ひとたび権力の座についた政治勢力が、国内の分裂を克服すべく専制支配に乗り出すのは、ほとんど避けがたい。その際、もっとも通りのいい看板として『民主主義』が利用されることになる。
だから民主主義の基礎は社会のゆるやかな統合であって、そのような条件は、むしろ安定した君主制を維持する国ほどよく備えているという現実がある」
(「自衛隊に『歴史観・国家観』は必要なのか」『WiLL』5月号)

これは、防衛省統合幕僚学校の「歴史観・国家観」講座が廃止になったことに憤慨して書いた文章の一節。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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